看板の耐久年数は?減価償却について

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どんなに立派で高価な看板でも、長く使用していると劣化してしまい破損や事故を起こしてしまうことがあります。特に屋外に出している看板は、風雨や紫外線などの影響で損傷や材質の変化が起こりやすいためです。

そのような特性から看板には法定耐用年数が定められていて、経理上、減価償却の対象になります。

今回は看板の耐久年数と減価償却について解説します。注意点は、耐久年数=法定耐用年数というわけではない、ということです。

看板の耐久年数は?減価償却について

看板が劣化すると事故の原因に!

ニュースなどで看板の落下事故が報道されることがあります。落下の原因はさまざまですが、特に多いのは看板の品質の劣化によるものです。長く看板を使用していると、紫外線や風雨、看板自体の重みなどが原因で、看板が劣化してしまいます。

落下は最も極端なケースですが看板にひび割れや穴が生じてしまったり、さび付いてしまったりすることはよくあることです。

減価償却と看板の法定耐用年数

長く使用していると故障や破損してしまう看板は、種類ごとに法定耐用年数が設定されています。法定耐用年数とは、財務省が定めた法律上の耐用年数です。そして、法定耐用年数に基づいて、経理上は減価償却をおこないます。

減価償却

減価償却とは、故障や劣化など時間の経過とともに価値が薄れていく固定資産に対して、取得時にまとめて資産計上するのではなく使用できる期間に分配して計上することです。この計算の際の使用できる期間というのが法定耐用年数です。

看板の種類別の法定耐用年数

看板は種類別に法定耐用年数が定められています。具体的に紹介すると、以下の通りです

  • スタンド看板(A型看板など)・・・店先などに使用される持ち運び可能なタイプの看板です。耐用年数は3年です。
  • 電飾スタンド看板・・・内照式の光る看板です。タイヤがついていたりして、移動可能なものが一般的です。耐用年数は3年です。
  • 突出看板・・・ビル壁面に突き出すように設置する看板です。耐用年数は18年です。
  • 野立て看板・・・会社入り口などにある自立看板や敷地に建てる誘導用のロードサインなどです。耐用年数は20年です。
  • 塔屋看板・・・ビル屋上に立っている看板です。耐用年数は20年です。
  • デジタルサイネージ・・・液晶モニターの電光掲示板です。小型のスタンドタイプのものはスタンド看板と同じく3年、壁面設置型の大型のものは20年間です。

 

看板の実際の寿命と劣化の原因とは

法定耐用年数はあくまで経理のために設定された耐用年数であり、実際の耐久年数は看板の環境やメンテナンス状況によって異なります。これらの要因によって、耐用年数よりも長い期間きれいな状態で長持ちすることもありますし、反対に早く劣化してしまうこともあります。

看板の寿命を左右するポイント

看板の寿命はさまざまな条件によって変化します。具体的には、日差し(紫外線)の強さ、雨量や風の強さなどの天候条件、気温(極端な高温では看板の品質を劣化させてしまう可能性があります)、ほこりや砂塵などの量、塩害(海近くの潮風)などです。

また、イレギュラーの要因としては雷や地震、火山の噴火などが看板の劣化を早めたり破損・落下を招いたりしてしまうことがあります。

設置時の状況とメンテナンス

看板の品質を長く良好に保つには、適切に設置をすることと、メンテナンスをおこなうことが大切です。

例えば、設計不良や設置時の不手際などは、看板の強度に直接影響します。
また、日常的な清掃をおこなうことで小さなひび割れやねじの緩みなどに気が付くことがありますが、メンテナンスをおろそかにしてしまうことで大きなトラブルが生じるまで気が付けなくなってしまう可能性があります。

日常清掃や点検の際にもしい変異気が付いた時には、専門業者に点検や修繕を依頼してください。破損個所が小さなうちに修繕作業をおこなうことで大きなトラブルを防ぐことにつながります。
また、修繕費用を安く抑えたり、事故などの発生リスクを小さくしたりするためにも早めの対応が重要です。

経年劣化

長く使用していると看板は経年劣化により、直接的に看板にダメージを与える要因がなくとも使用しているうちに小さな要因の積み重ねで劣化が生じます。
どんなにメンテナンスを施しても最終的には劣化してしまいます。

まとめ

屋外で使用する看板はさまざまな条件により劣化をしてしまいます。経理上は減価償却が可能で、減価償却のための耐用年数が定められています。

しかしながら、実際の耐久年数は耐用年数と必ずしも一致するわけではありません。看板を使用する際の環境やメンテナンス状況などによって看板のダメージの状況は異なってくるためです。

いずれにしても長く使用しているとどこかに破損や劣化が生じてしまうのは仕方のないことですが、きれいな状態で少しでも長く使用できるようにするためには、日常的なメンテナンスと適切な設計・設置が重要です。

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